TrendForce、2027年HBM平均ASPを121%増へ上方修正、8Hiが出荷の主流候補に
TrendForceは2027年のHBM混合平均販売価格が前年比121%上昇すると上方修正し、8段積層が出荷の主流になる可能性を示した。これは供給・製品ミックス・歩留まりを前提にした予測で、成約価格ではない。
TrendForceは、2027年のHBM混合平均販売価格(ASP)の前年比伸び率予測を121%へ引き上げた。AIサーバー需要の継続、先端プロセスとウエハー能力の逼迫、より高価格なHBM4の構成比上昇を理由に挙げている[1]。これは市場調査会社の予測であり、確定受注や全てのHBM製品に共通する固定の値上げ幅ではない。経済日報も121%への上方修正を報じ、HBM4eは2027年後半に段階的に立ち上がる見通しだと伝えた[2]。
今回の要点は価格の数字だけではない。製品ミックスが供給制約の計算を変えつつある。TrendForceによれば、GPU・ASIC各社はシステム当たりのHBM搭載量を下げる案を議論している。従来の12段積層を重視した計画に対し、DRAMダイの使用数が少ない8段製品が2027年の出荷主流になる可能性がある[1]。同社の整理では、これによりスタックとシステムの部材費を下げ、同じ利用可能なビット生産量でより多くのGPUを支えられる。ただしこれは将来の仕様選択と能力配分の見方であり、顧客がすでに調達需要を削減した証拠ではない。
したがって121%は混合ASPのシナリオとして読むべきだ。制約の継続、高価格HBM4の比率上昇、その後のHBM4e立ち上がりが平均を押し上げるのであって、全世代・全容量が倍になることを意味しない。John Woodの分析では、8段の比率が上がれば、システム設計者は容量構成でコストと供給圧力を和らげられる。一方で、ウエハー、歩留まり、先端パッケージングの制約が自動的になくなるわけではない。8段と12段の実際の受注・出荷比率、HBM4/HBM4eの歩留まり立ち上がり、新設能力が予定通り販売可能ビットへ転換するかが次の確認点になる。それまでは121%を明示的に帰属した先行推計として扱い、現物価格や投資判断とはみなさない。
関連出典
記事中の主要な事実、企業の主張、分析判断を以下の根拠に対応付けています。