TrendForce、2025年DRAMモジュール売上を212億ドル・59%増と推計――在庫が逼迫対応を左右
TrendForceは2025年の世界DRAMモジュール市場売上を212億ドル、前年比59%増と推計した。ADATAは2025年12月売上の69%がDRAMだったと開示したが、市場推計を独立に検証するものではない。
DRAMモジュール市場の逼迫は、価値がウェハーメーカーだけでなく、すでにチップを持つ流通・モジュール企業にも移ったことを示している。TrendForceは9月22日、2025年の世界DRAMモジュール市場売上を212億ドル、前年比59%増と推計した[1]。2024年の伸びは7%だった。これは全モジュール企業の監査済み決算を単純合計した数字ではなく、調査会社による市場推計である。それでも前回の価格上昇の受益が上流だけに限られなかったことを示す。
TrendForceは転機を2025年後半に置く。北米と中国のクラウドサービス事業者がサーバーDRAMの発注を増やし、PC・消費者機器向けチップの配分が絞られ、モジュール価格と出荷がともに上昇したという[1]。同社の集計では上位5社が2025年売上の77%を占め、Kingstonは62%だった。同じ不足環境が全ての流通企業に同じ結果をもたらすわけではない。調達規模、在庫原価、顧客構成が、希少なチップを売上に転換できるかを分けた。
ADATAの会社開示は限定的だが確認可能な横断面を提供する。同社は2025年12月の連結売上を58億1,000万台湾ドル、前年比101.21%増、通年を530億4,000万台湾ドル、同32.48%増と報告した。12月の製品売上に占めるDRAM比率は69.0%だった[2]。ただしSSDなども含み、当時の通年値は未監査だったため、世界市場の59%推計を独立に裏付けるものではない。DRAM比重の高い企業が同じ価格・在庫サイクルにさらされたことを示すにとどまる。
John Woodの分析では、この回顧は「メモリー不足」をモジュール段階の在庫運営の差として具体化する。需要が同じ速度で上昇し続ける証明ではない。高価なチップは売上を押し上げるが、運転資金も多く必要にする。在庫が少なければ受注を逃し、多すぎれば価格反転時に評価損を負う。2026年の在庫日数、調達金融、RDIMMの実出荷、そしてサーバー需要がPC・消費者向けの価格弾力性をなお相殺できるかを見たい。それまでは59%を翌年予測ではなく、完了した年の売上変化として読むべきだ。
関連出典
記事中の主要な事実、企業の主張、分析判断を以下の根拠に対応付けています。